冬の時代は再来するのか

各報道期間によると、夏のコミケが終わったばかりの8/23に
同人誌の頒布(刑法175条)によって逮捕された者が出たようです。


http://www.nhk.or.jp/matsuyama/lnews/02.html

松山市イラストレーターが描いて、首都圏の書店で販売されていた漫画の本が、
わいせつにあたるとして摘発されました。
警察では、「青少年でも買える書店で販売するなど影響が大きいと判断した」としています。

摘発されたのは、松山市御幸の39歳のイラストレーターの男が描き、首都圏の書店で販売されていた
「プリティーガールズ」など7つの作品の本で、あわせて6600冊が押収されました。

松山西警察署では、こうした漫画の本について「性描写が露骨で、わいせつにあたる」として摘発し、
このイラストレーターを、おととし4月ごろから去年10月ごろにかけて岡山県内の印刷会社で
本を印刷した上で、東京都や神奈川県、それに茨城県の図書販売会社に販売を委託した、
わいせつ図画頒布の疑いで逮捕しました。
このイラストレーターは、「生活費を稼ぐために行った」と供述しているということです。



実際にアップローダーなどで作品を見たけど、消しのレベルは
最近の同人誌よりは過激で、商業誌とはイコールかやはりそれ以上。
なので、松文館事件で最高裁判例が出てしまっている状況では
かなり危ないラインだったと思います。
(松文館事件についてはwikiもしくは下記を参照のこと
*http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Tone/9018/shoubun-index.html)


しかし、気になるのは最近の「青少年の健全育成」を旗印に有害規制関連の
動きが活発化していることです。


06年4月 警察庁バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」設置
     http://www.npa.go.jp/safetylife/syonen29/Virtual.htm
06年10月 NPO等によるシンポジウム「守ろう子どもの権利 STOP!子どもポルノ」開催
06年12月 上記研究会、最終報告書発表。同人誌及び同人誌即売会・有害サイトへのフィルタリング
     などを盛り込んだ内容。
07年3月 NPO/ユニセフ/スウェーデン大使館などによるシンポジウム「子どもポルノサイトの根絶に向けて」開催。
07年5月 同人関係者により「同人誌と表現を考えるシンポジウム」開催
07年7月 日本同人誌印刷業組合より成人向けジャンルへの「要請」を公表。
     http://www.doujin.gr.jp/news/news_070705.html
     なお、コミックマーケット準備会側はこの「要請」に不快感を隠していない.
07年7月 内閣府が「有害情報から子どもを守るための検討会」の設置を決定。
07年8月23日 委託・通販を主にしていた同人作家を逮捕。
07年8月23日 日本ビデオ倫理協会を家宅捜索
       http://www.zakzak.co.jp/top/2007_08/t2007082321.html


この他にも毎日新聞がアレな記事を結構載せてたり、児童ポルノ法の
見直しの時期が近づくにあわせて、外堀を埋めにかかってきている引用がします。


この問題、今後も注視します。